2022年7月31日日曜日

大変ありがたいことに

いろんなブランドさんからお仕事のオファーをいただくので

問題になる納期と値段

という事で本日は算数の時間。



工場は時間と手間の比例を値段に反映させる。

何か良い方程式ないかな?とググっていた所

工賃算出の式を見つける。



というか本来工賃の交渉や

ケチがあるような人間なら自らで


断ち 縫い してから理由を明確にしてから

どこが高いとか言ってくるべきではないか?



何の根拠で値段を測っていらっしゃるのか??

納期を図っているのか?


↑とまでは思った事ないが


値段で揉めると

逆にいえばこういう発想になる


というか自分でやれば?で終わる


家建てたくて予算合わなきゃdiyする

欲しい車を買う予算がなければ安いの買う


と同じ



*5日間の仕事

かける人数x人件費(日当1万円+(家賃+光熱費+設備費減価償却÷営業日数)

/ 生産枚数

=値段






















(その品番に慣れだすのに200枚くらいかかる為200以下はスピード変わらず)


日本記録

50m走 5.75秒         1秒あたりm_0.11

100mなら9.95秒       1秒あたりm_0.095

200mなら20.03秒     1秒あたりm_0.1

400mなら44.73秒     1秒あたりm_0.11


です。



50m を4回に分けて200m走るとする _約24秒 

日本記録保持者といえど一日で4回も走ればペースは落ちるし初めてのコースだとすると

おそらくもう少し時間が掛かるのでは?



200m 一回で走るなら_20秒


時短すれば固定費がその分不要になる



って事です。



400m以上を走るのは体力が衰えるので

秒単価下がっていきますが

縫うのは人の手とはいえミシンです


品番に慣れれば慣れるだけ

200以上から増えれば増えるだけ早くなります




例)一mあたりの速度

50m 10秒

100m 10秒

200m 9,5秒

400m 7秒

1000m 6秒



話戻すと



最低賃金ですら上昇し

物価上昇に伴い日当は上がっている

(固定費割り込み    2万円は相当安い)

日当+固定費(家賃、電気、設備費、最低月50万〜/営業日数21日/人数)+設備費 メンテ

=2万~2.5万

(安い給与にしていたら従業員が集まりません)



固定費 1人

一日20.000~25.000円





下記

試算してみた



*3000円アイテム&品質がどのレベルかは置いておいて


*100枚

5日間  x 100枚x 3名x20000円= 300.000円/100枚 @3.000円

+

出荷前経費 




3人なので のべ15名 で 100 枚


1人_1日生産数_6.6枚  まあ悪くない。




1人当たり1日10枚縫う 


簡単だろと?


もしそう思うなら自分でやってみてくださいw

カットソーならあれですが

それなりの品質の布帛は不可能です



因みに

1人で初めて縫う製品を取り掛かります

パターンチェックしながら裁断して

アイロンしながら縫って3枚以上納められれば

あなたはスーパーマンです

自分でサンプル屋さんやるのが良いでしょう 

(多分それでも3枚以上は無理だけど)

当然そんな人は雇用できません




*200m走の説明_50枚でも変わらない日数を要するが

上記画像に合わせ(あえて1日短くして試算)


50枚

50枚/6.6枚  

=4日 x 3名 x 20000円= 240.000円/50枚 @4.800円

+

出荷前経費 



4日 で 3人= のべ12名 で 50 枚

1人当たり1日生産数_4枚 

これだと生産数が少ない、、、、もう少し縫えるはず

がしかし

50枚を3日で終わらすのは無理です


初日が10枚も上がらないため


つまり人と発注枚数があっていない


しかし極小ロットはこうなってしまう


なので50枚で1人減らすver を試算


2人で取り掛かる

1人当たり1日生産数_4枚を限界とすると


*50枚

50枚/1日 4枚

=6日 x  2名 x 20000円= 240.000円/50枚 @4.800円

+

出荷前経費 





1日あたりの1人生産数を主にして


比較してみます


100枚_3名5日=6~7枚 _3000円〜

50枚_3名4日=4~5枚_4800円〜

50枚_2名6日=4枚_4800円〜



工程が少ないものは

50枚くらいだと納期もらって人数減らした方がお互い良い金額になる


工程数が多いものは2名では無理ですが




我々は


1+1=3以上となる式を


成立させるのが仕事です。


上記最低確保しておきたい金額+法人として営業しているわけで利益が乗ります


会社、お店、ブランド、利益を乗せて販売するように

工場も同じです


投資された設備に囲まれ

人が多い工場には生産ロットがある

単価と時間のロス 事故を防ぐ為に設けている訳です。



かけられる人数、求められる品質、これによりけり


身の丈にあった商売をするのが良いという事でしょう。


どんな事、どんな物も同じ

良いところは高い金額になってしまうのは当たり前ですね。





アパレルなんてまだマシで

建築やらお酒の利益率見てください





自分の表現、哲学


これらを具現化、可視化するとは


自己資金を商品、サービスに変える訳で


この辺の覚悟、哲学、気合は


誰かに雇われてる、養われてる環境の人間とは桁違い


物、サービスを自らの手で

作り、売っている人達へリスペクト


ここら辺にも沢山(9割以上)

生業を変えない2代目3代目社長はプレッシャーという観点では重荷かもしれないが

ゼロから商売の車輪を回した

初代と比べたら子供と大人

孫と爺さん以上の差があると思う